構想で失敗した環境学習実験 1
現在、私は埼玉県環境科学国際センターにおいて、非常勤講師として講座を持たせていただいている。環境学習ネットワークや夏休みの小中学生向けの環境科学自由研究のアドバイスと講義、年一回の県民実験講座を行っている。以前にも書いたと思うが約10年目を迎えている。
この環境学習施設で年一回、私の勝手気ままにできる環境実験教室は大変ではあるが楽しみなものだ。毎年、定番実験のほかに参加者に「驚き」と「学び」を得てもらえる実験を一つは取り入れようと思案している。
私の実験テーマは「身近な化学物質」である。何か「化学物質」と聞くと「毒」のようなイメージを抱く人も多くいるようであるが、決して私はそれを悪者として扱うことはない。
人類は、化学物質のおかげさまで、便利な生活を享受したり、病気や衛生問題から解放されてきたのである。しかし、両手ばなしで喜ぶつもりもない。メリットがあればデメリットがあり、薬害、公害病、生物種の絶滅への寄与など上げればきりがない。
とにかく、私たちは「化学物質」と付き合うには、ハザードを知り、リスクとベネフィットをいかにバランスさせることなのだ。
さて、前置きが長くなってしまったが、生業として一番長い経歴を持つものとして化学分析が上げられる。特に食品関連は思い出が深い分野である。
残留農薬、有害重金属、食品添加物、栄養分析などを行っていたわけであるが、食品添加物は食品の衛生性を保つために用いられるもの等のほかに、食味を良くするものも大量に使われているのも事実である。
食品中の簡単な着色料の試験、亜硝酸根、リン酸根などの実験を参加者に行わせたりしてきた。
これら化学物質は法規上は悪者ではないので、刺激しないと言うか行政上の立場で、やんわりとお話をするわけだ。
こういった実験の中で、いつも不完全燃焼で悔しい思いをしているのが、有害化学物質を簡単な実験で、しかも、食品との関係の中で説明できるものを作り出せないことに苛立ちを感じている。
貝を使った水質浄化実験は、いろいろな自治体の実験教室で実施されていることは周知のことだ。私も数回、行っている。アサリ、シジミ、タニシなどを使って用はCODの高い水質を改善できるか。濁りが取れるかなどを行うわけである。
細かいところで、実験のノウハウは沢山あり、簡単にやろうとして失敗することがあるので実施される方は注意が必要だ。比較的、タニシは上手くいくのでお勧めだ。
さて、上記の実験はCODの原因物質を食卓に上るであろう、アサリやシジミが食べてしまうから、水がきれいになるわけだ。もし、このCOD原因物質が有害化学物質だったらどうだろうか?
そんな、発想から、生体濃縮を教えて、有害化学物質はいつの間にか知らないうちに極微量だけれど体内に取り込まれることを、学んでもらいたかった。
【失敗実験】
【対象生物】
シジミ、アサリ
【試薬】
食塩
メチルブルー
COD:米のとぎ汁
CODパックテスト
【試験法】
①正常な状態での貝を解剖し、状態を観察させる。
②貝を海水、もしくは淡水の中に放置する。
③このときのCODを測定する。
④米のとぎ汁を加えCODを測定する。
⑤メチルブルーを模擬化学物質として加える。
⑥1.5~2時間後に貝を取り出し、解剖し状態を
観察させる。
⑦染色されいれば、化学物質が貝に取り込まれ
固定されたこと確認できる。
【実験まとめ】
自宅で何回も生きた、シジミ、アサリなどを用い
て実験を繰り返したが、メチルブルーでは染色でき
なかった。
たまたま、染色液がメチルブルーが手持ちにあり、
使うしかなかったと言うだけで、組織染色が貝類が
摂食する際に、よく染色できる染色液を用いれば問
題なく実験は成功したと思われる。
次回はトリジンブルーを用いて組織染色をする予
定である。
このように、構想で失敗している実験が多数あるので、折を見て紹介していきたいと考えている。
トリジンブルーで成功すれば、生体濃縮や化学物質は生物に取り込まれ、そして自らの口から体内に吸収さることを学んでもらえるのではと考えている。
応用実験を実施される方は、ご連絡をいただけると幸いです。今後、参考としたいと考えています。





















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